2009年11月13日金曜日

ファミリーマート(8028)がampmを買収

ようやくampmの件が落ち着いたようです。ローソンが優先交渉権を持っていましたが、ampmブランドのライセンス契約のため、ブランド名を統一出来ない事から話が白紙になり、仕切り直しでファミリーマートが買収となった模様。ローソンが諦めた原因となったブランドの件、結局ブランドは統一出来る事になったようで。

しかし気になるのは、まず買収価格で株式は備忘価格で1円!、債務引継ぎで120億円とのことですから、売り手(アドバンテッジ・パートナーズ、以下AP)にとっては失敗案件ということなんでしょう。
債務を引き受けるにあたり、旧ampmからのキャッシュフローは、債権価値と同等程度という評価ではないでしょうか。恐らく買収後は、仕入れを纏めたり仕切値の再交渉、本部の統合などを行ってコストメリットを出すのでしょうから、ampmの方はこれから落ち着かないでしょうね。

一方、ファミリーマートの株価が今日6%以上上がってます。昨年度の当期利益が164億円。6%増益で約10億円が追加出来れば良いので、仮にampmが損益ゼロの会社だとしたら、税前ベースで17億円程度統合メリットを出せればよい事になります。ampmは年間2,000億円弱のチェーン売上がありますから、1%仕入れが改善したらもう実現する訳です。どの程度統合や運営に費用が掛かるか不明ですが、安い買い物だったのではないでしょうか。

そういえば、APの持っているポッカも確か、2010年前半には上場?...といった観測があったと思ったのですが、当面無理みたいですね。下のリンクの様な社長のコメントもありますし、プライシングの際ベンチマークになりそうな、ダイドードリンコ(2590)が、EV/EBITDAで4倍代と低評価に留まっていますから。2009年3月末ベースで営業益が18億円弱、減価償却費を10億円程度と置いても30億円弱のEBITDAで、有利子負債が270億円弱、現金が10億円ですから、株式価値を見込む前にEV/EBITDAが9倍を超えています...サッポロHD(2501)が21.65%に幾ら支払ったか、開示されていませんが、仮に100億円だとすると株式価値を500億円程度と見込んでいる事になります。ダイドー並みの評価を前提にすれば、EBITDAが現在の6倍にならないと、割高ということになりそうです。さて、どうなることか。

ポッカコーポレーション 堀雅寿社長
サッポロHD、ポッカ株21.65%取得で資本業務提携

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